今回は、ランニング用に使うワイヤレスイヤホンを購入するために多くの商品を比較検討しましたのでご紹介します。
☝ちなみに、これまで5年くらい愛用してきた格安ワイヤレスイヤホン(サウンドピーツ)です。数千円で買ったことを考慮すればそれなりに満足していますが、使いこなしていくといろいろ不満も出てきたので、新たなイヤホンを検討していきます。
【目次】
- 事故防止のために周囲の環境を把握する必要性
- 完全独立型・左右一体型のどちらがおすすめか
- あえてAir pods Proは買わない
- 予算は1万円~2万円に設定
- スポーツ時にワイヤレスイヤホンに求める条件
- 外音が聞きやすいワイヤレスイヤホン候補14選
- 番外編:人気だが外音取り込み機能がないイヤホン
- 用途別イヤホンおすすめランキング
事故防止のために周囲の環境を把握する必要性
ランニングやサイクリングなどは日常生活の環境で行なえるスポーツとして非常に人気の高いスポーツですが、特にランニングにおいて、音楽を聴きながら走っているランナーを多く見かけます。私もその一人です。
ただ、ランニングやサイクリングにおいては、
多くのランナーの走行コースには多かれ少なかれ危険が伴っています。例えば交差点付近は特に注意が必要ですが、前方はイヤホンで耳が塞がれている状態であっても、視覚でフォローできます。問題は後方の確認が困難なことです。
おそらくこれまで多くの方がイヤホンで周囲の音が感知できず、後方から追い抜く自動車や自転車にヒヤッとした経験があるかと思います。私も最近ランニングを頻繁に行いますが、あらためてイヤホンにより周囲の環境を確認できない状況がいかに危険であるかを身に染みて感じているところです。
しかし、かといって音楽無しでのランニングは退屈に感じてしまいます。ということで、周囲の環境が把握できる
完全独立型・左右一体型のどちらがおすすめか
ランニングの際に、音楽を聴く方もいれば、私のようにポッドキャストやNike Run Clubアプリを聴きながら走っている方もいるかと思いますが、スマートフォンやスマートウォッチとBluetooth接続して聴いている方が多いように感じます。ケーブルが不要だと、ランニングや他のスポーツでも快適性が向上しますので、ワイヤレスイヤホンを一度使用すると、もうケーブルがあるイヤホンには戻れなくなります。
ワイヤレスイヤホンといっても、大別すると『完全独立型』と『左右一体型』に分かれます。
【完全独立型】
☝完全独立型の代表的なものとしてアップル社の『Airpods Pro』が挙げられますが、コードが一切ありませんので解放感により
【左右一体型】
☝私は左右一体型を5年くらい愛用していますが、スマホなどの出力機器との有線接続がないだけでも非常に快適ではあります。ただ、完全独立型と比べてしまうと、後頭部や首元に煩わしさを感じることもあります。とくにネックバンド型の使い勝手については個人差が大きいかと思います。
どちらのタイプを選ぶかは、快適性と落下リスクなどのメリット・デメリットを天秤にかけながら判断しましょう。ちなみに、それぞれ想定されるメリット・デメリットは下記のとおりです。
【完全独立型のメリット・デメリット】
・とにかく快適(コードが一切ない)
・見た目がスタイリッシュ
・ケースによる持ち運び可能
・落下や紛失のリスクがある
・価格が高い傾向がある
【左右一体型のメリット・デメリット】
・音質が良い
・すぐに外して首にかけられる
・落下や紛失しにくい
・完全独立型より安価な傾向がある
・完全独立型に比べると快適性が劣る
・収納管理が煩雑になりがち
あえてAir pods Proは買わない
ちなみに私のスマホはiPhoneですし、アップルウォッチも使っています。
『そしたらイヤホンはAir pods Proがいいでのは?』というご意見があると思います。Air Pods Proは今回の条件となる外音取り込み機能の評判が高いようです。他のメーカーの外音取り込み機能は、違和感のある聞こえ方のため実用的でない場合もありますので、
でも、正直コストが高い。私がイヤホンを使う場面は、基本的にランニングのときだけです。通勤時には使いませんし、自宅でも使う機会は少ないので、それでAir Pods Proを買うとなると対して使わない割にお値段が高いように感じます。
それからAir Pods Proはこれまでのオープンイヤー型からカナル型になり、落下のリスクは軽減されましたが、
ということで今回はAir Pods Proはあえて候補から外しますが、他のイヤホンを検討するうえで、カナル型であれば、落下防止の視点からイヤーフックを備えていることを条件とします。
予算は1万円~2万円に設定
前述したように、Air Pods Pro(税込30,580円)が欲しい気持ちもありましたが、ほぼランニングにしか使用しないことを前提とするとコスパの面から買う気になりません。
そういったコスパも考慮して、ワイヤレスイヤホンを購入するにあたり、予算の上限を2万円に設定します。
また、現在使用しているワイヤレスイヤホンのように数千円の格安イヤホンも音質、音切れ、バッテリー、質感など総合的な品質を考慮し、今回はターゲットから外します。
したがって、一定以上の品質・信頼性を求めたいので、予算に下限値を設定しました。
スポーツ時にワイヤレスイヤホンに求める条件
今回は予算を1万円~2万円としたわけですが、他にも下記のとおり3つの条件を設定します。
①外音取り込み機能があること
ランニングのうえで、
②完全独立型か左右一体型であること
主にランニング時に使用することを想定しているので、左右一体型のワイヤレスイヤホンについては、首元にネックバンドを乗せるタイプのものは対象外とします。理由としては、軽量であるにしても首元にネックバンドを乗せることによる煩わしさが少なからずあること、収納に場所をとったり、持ち運びにも気を使うことが挙げられます。したがって、左右一体型についてはコードのみで繋がっているもののみ対象とします。
③落下しにくいこと
イヤホンの落下を心配しながらランニングしたくはありませんよね。例えばカナル型であればイヤーフックや特殊形状など、より落下防止の工夫があることを条件とします。実際に、多くのオーディオメーカーが落下防止などを考慮して、スタンダードモデルとは別にスポーツ仕様のモデルを展開しています。
外音が聞きやすいワイヤレスイヤホン候補14選
条件を満たすワイヤレスイヤホンについて、すべての商品を網羅しているわけではありませんが、自分で調べたうえで、一定以上の品質が見込めると判断した候補をご紹介します(※2020年12月時点の個人的な調査に基づいた結果となりますので、価格等の情報が異なる場合があります)。
価格:16,280円(税込)
イヤホン本体の重量:左右各約6.8g
JBLとは、アメリカに本拠地を置く大手の音響機器メーカーであり、サムスン電子の子会社系列となります。JBLでは多くのワイヤレスイヤホンのラインナップがありますが、本商品はスポーツに最適な軽量・コンパクト設計となります。エンハンサーと呼ばれるフィン型のイヤーフックも備わり、しっかりした装着性が特徴です。アンビエントアウェア機能という周囲の音を取り込み聞きやすくすることでランニング時の安全を確保します。JBLの外音取り込み機能は、ノイズも少なめで実用的なレベルに仕上がっているようです。
価格:19,580円(税込)
イヤホン本体の重量:左右各約8.5g
同じくJBLからのご紹介となります。先ほどの『UA True Wireless Streak』より3,000円高価ですが、大きな違いとしては『UA True Wireless Flash X』は再生時間が10時間と長く、さらに充電ケースで40時間の充電が可能になります。
価格:16,280円(税込)
重量:16.5g
こちらも外音取り込み機能(アンビエントアウェア機能)により、周囲の音を大きくすることにより安全性を実現しています。バッテリーも9時間となるため、毎日1時間ワークアウトをしても、1週間はもつので十分に感じます。また、イヤホンにマグネットが内蔵されているため、耳から外したときに左右のイヤホンをくっつけてネックレスのように携帯できるのが便利です。
価格:16,280円(税込)
イヤホン本体の重量:左右各約5.3g
音響機器では有名な国内メーカーのオーディオテクニカのご紹介です。オーディオテクニカの外音取り込み機能は、ヒアスルー機能と呼ばれますが、周囲の音をマイクで取り込むことにより、音楽を聴きながら周囲の音が確認できます。実際に私も装着しましたが、耳穴まで入り込まないものの、フィット感が高く、激しく動いてもズレたりする心配はないように感じました。
価格:18,480円(税込)
重量:約22g
同じくオーディオテクニカからのご紹介ですが、このイヤホンの特徴は、イヤホンに4GBメモリーが内蔵されているため、スマートフォンを持ち歩かなくても音楽が聴けることです。こちらも左右のイヤホンにマグネットが内蔵しており、イヤホンを合わせると音楽を一時停止できますし、かつ、落下の心配もありません。もちろん、ヒアスルー機能も備えています。
価格:17,380円(税込)
イヤホン本体の重量:左右各5.5g
Jabra(ジャブラ)は、デンマークのGNグループであり、1869年に誕生した歴史あるメーカーです。この商品の特徴として、外音取り込み機能(ヒアスルー機能)で周囲の音を確認できる音量をJabra Sound+アプリで調節できる点が挙げられます。また、Jabraの外音取り込み機能の性能はかなり高いようですし、個人的に注目しているアイテムです。
『Jabra Elite Active 75t』という価格帯の近いモデルもありますが、両者を比較すると違いは防水防塵の指標となるIP等級のみとなります(Jabra Elite 75tはIP55)。なお、単純なカナル型イヤホンのように見えますが、Jabra曰く『完璧なフィット感』と着け心地に自信があるようですので、ご紹介させていただきます。
価格:19,800円(税込)
重量:約21g
日本を代表するメーカーのひとつ、ソニーからは『WI-SP600N』をご紹介します(他のソニー商品の多くは価格面で条件をクリアしませんでした)。外音の取り込み機能(アンビエントサウンドモード)は、ヘッドホンに内蔵されたマイクロホンで、環境音や人の声を取り込みますが、少しノイズが気になります。それから自分の声は普通のイヤホンのようにこもります。モード切替の操作はとてもしやすいです。某家電量販店のスタッフの説明によると、最近のソニーの低音の音質はBoseの次くらいに良いとのことです。
価格:16,390円(税込)
イヤホン本体の重量:左右各5.5g
JVCは、JVCケンウッドによるプロダクトブランドであり、JVC、KENWOOD、Victorが同じグループとなります。外音取り込み機能というよりは、周囲の音が聞こえやすい低遮音イヤーピースが付属しますので、自然な聞こえ方になるかと思います。
価格:12,650円(税込)
AVIOT(アビオット)は、日本発のブランドで『日本の音』を追求しており、今回ご紹介する商品は、ベストセラーとなった『TE-D01d』に外音取り込み機能を追加するなどブラッシュアップしたモデルになります。なお、当初は外音取り込み機能に難があったようですが(確かに違和感しかなく実用的でない印象を受けましたが)、アップデートプログラムによりある程度解消されているようです。イヤホンだけでなく、ケースの質感やデザイン性が高く、本商品のコラボモデルも発表されています。個人的には電気グルーヴの石野卓球さんとコラボしたイエローのイヤホンのデザインが好みです。価格が1万円台前半というのも嬉しいです。
価格:16,990円(税込)
ノーブルオーディオは今回注目のアイテムになります。私自身もはじめて知りましたが、日本国内の主要なオーディオアワード4冠を達成しており、音質の評価が高いです。本商品はスタンダードモデルであり、単純なカナル型のように見えますが、特許技術を使用したイヤーピースにより運動時の落下も防ぐとのこと。ヒアスルー機能により音楽再生中でも周囲の音や声を取り込むことができますが、取り込み性能は二の次で音質を優先する方に向いていると思います。
価格:21,780円(税込)
イヤホン本体の重量:左右各約9.0g
骨伝導技術を活用した完全ワイヤエスイヤホンになります。bocoは、国(経産省)のイノベーションチャレンジに採択されたり、他にも受賞歴がある企業です。これは、実際に私も視聴しましたが、耳を塞がないので周囲の音は普段と同じように聞こえます。そのうえで音楽が流れるという不思議な感覚でした。ただし、通常のイヤホンと比べると、音質は劣ってしまいます(特に低音)。音質よりも周囲の状況把握を優先する場合はとても適しています。
価格:19,998円(税込)
重量:26g
先ほどに続いて、骨伝導ヘッドホンになります。After Shokz(アフターショックス)は2011年にアメリカで誕生しておりますが、今や骨伝導ヘッドホンの代表格と言っても過言ではないかと思います。『Aeropex』はアフターショックスの最上位モデルとなり、中音・高音についてはしっかりと聴こえます(bocoと同じようにどうしても低音についてはあまり響いてこないです)。個人的には、外音取り込み機能が高評価となる『Airpods Pro』は、ランニングのうえで周囲の状況把握にほとんど支障ありませんが、周囲の音を敏感に拾ってしまうために、ランニングウェアの『シャカシャカ音』が気になります。これに対して骨伝導技術を用いたAeropexは全く申し分ありませんので、安全第一・事故防止を優先するのであれば骨伝導という選択肢は検討すべきと考えます。
価格:15,400円(税込)
イヤホン本体の重量:左右各約6.9g
GLIDiC(グライディック)は、ソフトバンク系列のオーディオブランドになります。このイヤホンは、ランニングでの使用を前提として作られており、耳を完全に塞がない『Run-fit形状』を採用することにより、周囲の環境音が自然に聞こえるだけでなく、着地の際の振動音も軽減します。音楽に浸りたいというより、バックミュージック的な聴き方を求める方にはおすすめです。
価格:16,280円(税込)
beatsはアップル社が買収したことでも有名ですが、高音質であることに定評があります。一見するとカナル型のように見えますが、オープンイヤー型のため、外音取り込み機能はありませんが、自然と周囲の音が聞こえるかと思われます。
番外編:人気だが外音取り込み機能がないイヤホン
今回は『外音取り込み機能』を備えているイヤホンに絞って候補を選定しましたが、私自身が興味のあった下記のイヤホンについて、意外にも外音取り込み機能がないことが分かりました。
モバイルバッテリーなどで有名なAnker(アンカー)ですが、ワイヤレスイヤホンもコスパが高いと人気です。しかし、外音取り込み機能は見当たりません。
高音質で有名なBoseのワイヤレスイヤホンです。パワフルなサウンドは期待できますが、外音取り込み機能はありません。
用途別イヤホンおすすめランキング
今回は予算1~2万円で外音の取り込み機能を備えているワイヤレスイヤホンを中心にご紹介させていただきました。予算や求める機能など設定した条件でイヤホンを絞ったことで、14モデルが候補となりましたが、今回のテーマであるランニングに適したワイヤレスイヤホンということで、周囲の環境の把握のしやすさを最優先におすすめランキングを発表したいと思います。
第1位 After Shokz Aeropex
第2位 boco PEACE TW-1
第3位 GLIDiC Air SPT-7000Jabra Elite 75t
上位2機種は、人工的な外音取り込み機能を使わずに、耳を完全に塞がないことで周囲の状況を把握できる策を講じています。
第1位の『After Shokz Aeropex』は
第2位の『boco PEACE TW-1』についても、まったく耳を塞がないために周囲の状況把握という点では文句の付けようがないですし、骨伝導で完全独立型という形態は私が知る限り他にライバルはいません。ただ、
第3位の『GLIDiC Air SPT-7000』は
外音取り込み機能は、イヤホンに付属する機能として出始めたばかりであり、メーカーによってはノイズが大きかったり、不自然な聞こえ方がするようですので、これから数年の性能向上を期待したいところです。
なお、ランニングでの使用機会が少なく、日常生活での使用が多く想定されるのであれば、個人的には下記のようなランキングになります。
第1位 Jabra Elite 75t
第2位 AVIOT TE-D01d mk2
第3位 Noble Audio FALCON 2
これは、
第1位の『Jabra Elite 75t』は、やはり
第2位の『AVIOT TE-D01d mk2』は、AVIOT全体に言えることですが、日本人向けのチューニングに始まり、長時間再生、デザイン性・質感も含めてポリシーがはっきりした
第3位の『Noble Audio FALCON 2』は
ランニングをしながら音楽を聴きたい方は、ぜひ参考にしていただければ幸いです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。